はじめに
金属3Dプリンターを使用している業界は様々です。自動車産業、航空宇宙産業、医療機器産業、エネルギー産業などなど本当に様々な分野から試作での引き合いがあります。
ある意味一定の割合で活用していただいていると判断しています。
しかし、本当の意味での活用ではありません。
金属3Dプリンターの技術を最大限に生かし、伸びていくのはどんな業界になるのでしょうか。
自動車産業
今現在でも自動車産業については金属3Dプリンターの活用は一番多い分野です。主に試作品として活用していただいておりますが、この分野での金属3Dプリンターの活用の今後はどのようになっていくのでしょうか・・
一時期は自動車産業でも金属3Dプリンターでのモノづくりは検討されていました。しかし、様々な問題にぶつかります。一つはコスト。もう一つは量産化です。
コストの件は、やはり既存工法が圧倒的に安く出来上がります。金属3Dプリンター自体の価格がもっともっと安くならないと無理だそうです。
量産化においてはやはり、プレスや鋳造、切削に比べその力量はかなり劣ります。たくさんの設備を並べれば可能なのかもしれませんが、それでも劣ります。
しかし、今後自動車が電気自動車に進んでいく場合・・・
車両は軽量化に進まなければなりません。トポロジー設計やラティス構造など、金属3Dプリンターの活躍の場は広がります!
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航空宇宙産業
ヨーロッパやアメリカでは航空宇宙産業での活用が進んでいます。当然今後日本の航空宇宙産業でも進んでくるものと思いますし、少しずつテストも繰り返されているようです。
しかし、皆様ご存知のように航空宇宙に関する部品は大きい。金属3Dプリンターでできる部品の量は非常に限定的になるのだと感じます。
またトレーサビリティの問題や、強度に関するエビデンスやバリデーションに関してもハードルが非常に高い状態になっている。
ここでの問題は金属粉末の扱いになりそうです。
その問題が解決できれば、日本の航空宇宙分野でも大いに期待できるはずです。
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医療機器
弊社でも取り組んでいる医療機器は、今後の金属3Dプリンターの活用が非常に期待される業界です。
しかし、航空宇宙産業と同じくエビデンスやバリデーションの問題を解決していかなければなりません。
しかし、経済産業省も厚生労働省も前向きにとらえて頂いていることには違いありません。
今後の動き動向には高くアンテナを立てておくと良いと思います。
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エネルギー産業
弊社にも一定の割合で来る仕事の中にエネルギー産業があります。今はまだテスト段階の試作品が多いですが、試作品の後には何かしら金属3Dプリンターの活用を考えているように感じます。
しかし、エネルギー産業も大きさが現状の金属3Dプリンターには合わない為大型金属3Dプリンターを設備する必要があります。
大型金属3Dプリンターはさらに高い技術力を要求されますので、一気には踏み込めません。
小さな金属3Dプリンターから技術を積み重ねる必要があると感じます。
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まとめ
様々な業界の設計や生産技術の方が金属3Dプリンターの活用を考えています。
海外では20%近く伸びを見せている金属3Dプリンター技術ですが日本では10%以下。イノベーション待ちなのか、それとも日本では必要ないと判断するのかはわかりませんが、少なくとも海外は使用して一定の効果を出しています。
産業構造の違いはあれど、どこかが金属3Dプリンター技術を積み重ねていく必要はあるのだと思います。